
今日はグロース株からバリュー株へのシフトについてじっちゃま(広瀬隆雄さん)の記事を中心にまとめています。
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じっちゃま(広瀬隆雄さん)YouTube
※バリュー投資とグロース投資についてはこちら2020年9月5日のじっちゃま(広瀬隆雄さん)YouTube動画開始後すぐにはじまります。
「バリュー投資について」は、以前こちらにもまとめておきました。
バリュー株投資とグロース投資について
MarketHackブログ「30分でバッチリわかるグロース投資とバリュー投資」 から、バリュー株投資とグロース株投資について簡単にまとめました。
グロース株投資とは
グロース投資とは、その企業が市場平均に比べてより高い収益成長の見込める場合、PER(株価収益率)や株価純資産倍率(PBR)を気にせずに投資する方法のことを指します。
バリュー株投資とは
バリュー投資とは株価がその企業の内在価値(イントリンシック・バリュー)に比べて割安に取引されている時に投資するスタイルのことを指します。
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2021年はバリューの年になる?
グロース対バリュー
ここからが本題なのですが、じっちゃまが2020年11月29日のETF Gate Way で「2021年はバリューの年になる」ということを書かれていました。
同記事の中で、ウィルシャー米国大型グロース株指数をウィルシャー米国大型バリュー株指数で割算した結果をグラフにしていました。
11月末より日にちが経ってきたので、自分でもFredのウェブページからそれぞれのデータをダウンロードして、最新版のグロース対バリューの推移を確かめてみました。
下の図1が1978年8月~2020年12月までのウィルシャー米国大型グロース株指数とウィルシャー米国大型バリュー株指数で割った結果を示したものです。
母数であるバリュー株(=1)に対して、グロース株のパフォーマンスがわかるようになっています。よりわかりやすいように1のところに赤線を引いておきました。
図1

ドットコム・バブルの時にグロースがものすごいアウトパフォームをしていますが(1.69倍)、バブル相場が終わると同時にバリュー株へシフトしていることがわかります(薄いグレー色の部分)。月別のデータでは、12月末の時点でグロース対バリューは1.3倍でした。
グロース対バリュー騰落率差
下の図2は月別の米国大型グロース株指数の騰落率から米国大型バリュー株指数の騰落率を引いたものです。
図2

オレンジの点線で囲った箇所では、ドットコム・バブルから崩壊後までの流れで、線の太さからグロース優位の流れからバリュー優位の流れになってきていることがわかります。
2020年1月初~2021年1月14日までのグロース対バリュー
下のグラフは2020年1月~の米国大型グロース株指数を米国大型バリュー株指数で割ったものをプロットしたものです。
先ほどと同じく、じっちゃまが2020年11月29日のETF Gate Wayで書かれていたものを参考に、直近(1月14日)までの日別のデータを使用しました。

ここ最近のグロースとバリューを日別で比較すると、グロースは9月に最高値1.32倍を付けた後、現在は1.28倍(-0.9ポイント)とピーク時より下落傾向です。
先ほどのじっちゃまのETF Gatewayの記事によると、新型コロナウィルスの蔓延で、リモートワークに関連する需要が爆発し、本来であれば数年かけて浸透してゆくべき新しいトレンドへの移行が、一瞬にして起きてしまったためグロース株のアウトパフォームが大きくなっているとのことです。
しかし、そのように需要の先食いが起きると、グロース投資では業績の変化率が鈍化すると株価は苦戦を強いられると続けて書かれています。
また2021年1月4日に公開されたZai Onlineによると、ワクチンが広く一般市民に普及して街角の景気が急に上向くようになれば、市中金利が上昇し始めるので、そのタイミングでグロース株からバリュー株へのシフトが起こりやすいとのことです。
そして、2021年前半はグロース株を中心に攻め、後半はバリュー株を中心に攻めるようなイメージとじっちゃまは書かれています。
参考記事
Market Hack 「30分でバッチリわかるグロース投資とバリュー投資」 (2013年6月27日)
ETF GateWay 「バリュー投資とグロース投資」(2020年11月27日)
Zai Online「2021年の米国株は3%前後で緩やかに成長する予想!前半は『グロース株』中心に買い、市中金利が上昇し始めたら『バリュー株』にシフトする投資戦略を意識せよ (2021年1月4日)