
Twitterのフォローもよろしくお願いします!!
今回は2022年1月3日のじっちゃまYouTubeから今後の投資ストラテジーについてまとめておきました!!
スポンサードサーチ
じっちゃまYouTube文字起こし&まとめ
※2021年1月3日以降の投資ストラテジーについてのお話はこちらのじっちゃまYouTube切り抜き動画開始後すぐにはじまります。以下、かんたんにまとめ&文字起こししてありますがぜひ全編とおしてご覧ください。
スポンサードサーチ
PER(株価収益率について)例:米国株テスラ(TSLA)
(じっちゃま)今日は「マルティプル」という概念に関して喋ってみたいと思います。今は「マルティプル・コントラクション」という現象が起きてます。
「マルティプル」とは日本語で「倍率」を表わします。ここで問題にしているのはPE倍率、つまりプライス・アーニングス倍率(株価収益率)ということです。
計算方法は株価÷一株あたり利益(EPS) でPER(株価収益率)が導き出されます。例えばテスラのPERは212倍です。
現在のテスラの株価は1056ドルなので、それを向こう12カ月のEPSで割り算すると212倍という倍率になるということです。
スポンサードサーチ
PSR(株価売上高倍率)について
テスラの場合はすでに利益が出ているのでEPSを用いてマルティプルを計算していますが、グロース株の中には赤字会社がたくさんあります。そういう若い会社の場合はPERではなくPSR(Price to Sales Ratio)を使います。
つまり、利益ではなくて売上高の何倍で取引されているのかという尺度を用いる場合が多いです。これはドットコム・バブルの時や今みたいにテクノロジー株がブームになっている時に典型的に見られる現象です。
ではPSRはどのくらい変化してきたかというと、今から約5年前はIPOされる企業の平均PSRは約4.5倍でした。それが2021年末時点では約15倍になりました。つまり過去5年間でIPO企業のバリュエーションが約3倍値上がりしたということです。
スポンサードサーチ
グロース株はマルティプル・コントラクションのまっただ中
2021年の後半以降、IPOされたばかりのハイパーグロース株が軒並み天井をつけてズルズル株価が下がる局面がありました。
そのタイミングは銘柄によって違いますが、ごく最近の下げでかなり株価が下がっている銘柄が続出しています。
直近の高値から安値まで値下がり幅で、例えばアムウェルー87%、ポッシュマーク-85%、C3.aiー84%、オスカーヘルス-80%、プラグパワーー76%ファストリーー75%、テラドッグー71%…とものすごく値下がりしている銘柄が多いです。
それはバリュエーションが剥落してきているということであり、投資家が銘柄に対してどのくらいまでなら払ってもいいという妥当株価が下がってきているということです。
つまり、マルティプル・コントラクションの真っ只中にアメリカ株、特にグロース株は置かれているということです。
マルティプル・コントラクションが起きている時に投資するいうことはとても難しいです。つまり、今グロース株への投資というのは非常に難しい局面で避けたほうがよいとも言えます。
僕のモットーとは投資をする時にはラッキになれる場所ですることです。ラッキになれる場所とはつまり、マルティプル・エクスパンションが起きているところです。
今グロース株はマルティプル・コントラクションが起きているので、みんながお金を引いている時です。そういう時に出ていくと非常に良くないと思います。
スポンサードサーチ
マルティプル・コントラクション中に逆張りで買い向かってはいけない?
例えばバリュー投資という投資手法がありますが、バリュー投資の場合は逆張りの発想でみんなが売ってる時に自分は買い向かう投資だと思っている投資家が非常に多いです。それはちょっと間違っていますが…
その説明を額面通り受け止めたとして、マルティプル・コントラクションの時に逆張りの発想でポジション立ててはいけないかという問いに対する僕の答えは「そもそもバリューがなければバリュー投資とは言えない」ということです。
例えばIPOの価格設定は過去2年ぐらいアグレッシブになっています。まだ利益や売上高が出てない企業でもIPOしていました。
IPOでの初値のバリュエーションが5年前なら売上高の4倍くらいの時価総額でしたが、2021年あたりは約15倍になっているので、3倍も割高な水準で取引が開始になっているわけです。
このことは個人投資家のほとんどは全然注意を払っていませんが、我々は注意を払っています。なぜなら「売れる値段で売っちまいな」というのがインベストメント・バンカーの鉄則だからです。そこに需要があるならばその値段で売るのがインベストメント・バンカーです。
スポンサードサーチ
じっちゃまが体験したバリュエーションの変遷
僕はドットコム・バブルの時にフランシスコのブティック投資銀行に勤めていて、バリュエーションの変遷を体験しました。
一つのバリュエーションの変遷は「PERではなくPSRを基にIPOを売ったらどうか」ということでした。それに対して、利益のでていない会社の株を引き受けることにわだかまりがありました。
しかし売れるのは仕方ないので、PERからPSRへの移行が起こったわけです。その時のPSRは約5倍で、ドットコムブームが佳境に入った時のPSRは約10倍が当たり前になりました。
その後バブルがはじけてPSRという尺度は使い物にならなくなりました。それが5倍ー4倍に下がってきたのに、今はPSR約15倍でIPOされているのです。つまり、過去のブームのピーク時に比べても、今の方がべらぼうなバリュエーションで取引が開始されているということです。
スポンサードサーチ
グロース株は投資するのに良い環境ではない
テスラの話に戻りますが、今テスラのPERは212倍です。これはべらぼうなPERですが、テスラはきちんとした決算を出している良い企業です。
2021年の納車台数は93万6000台でした。そして第4四半期の納車台数は30.8台でコンセンサス予想は約27.5万台と明らか予想を上回っていました。
テスラの場合はまだマルティプル・コントラクションは起きてないと言えると思います。しかし、他の銘柄ではバリュエーションがハゲてきているものが続出しています。つまり、一般論で言えば、今はグロース株は投資するのに良い環境ではないということです。

以上です!!