じっちゃま「アストラの (HOL) ロケット打ち上げサービス」について

HOL (Astra)
ウサギ
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今回はじっちゃまの2021年2月8日のYouTubeライブから「アストラ (HOL) のロケット打ち上げサービス」についてまとめました。

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じっちゃま(広瀬隆雄さん)YouTube

アストラ(HOL)について

2021年2月8日のじっちゃまYouTubeライブは「アストラと宇宙事業」についてお話されていました。YouTubeライブは非公開(今後は不明)ということなので、メモをもとにまとめておきます。




ロケット打ち上げサービスを提供しているアストラが特別買収目的会社ホリシティー(HOL)と合併することで、いわゆる裏口上場(SPAC)をします。




日本の証券会社ではまだHOLの取り扱いはないと思いますが、いずれ取り扱われるようにはなるかと思います。


アストラのCEOについて




アストラの創業者はNASAの元チーフオフィサーのクリス・ケンプ氏です(写真左)。共同創業者はアダム・ロンドン氏(写真右から2番目)で彼が最もテクノロジーについて理解していると思います。




ロンドン氏はDARPAというアメリカ国防省の先端のR&D(研究開発)局でミニチュアロケットの開発をしてきました。



アストラとスペースXの違い

アストラとスペースXでは目指しているものが違います。スペースXでは有人飛行のロケットを製造していますが、アストラはトースターサイズの小型人工衛星を大量に打ち上げるビジネスモデルです。




下の写真では赤丸に囲まれているのが従来の人工衛星で、水色の丸に囲まれているのがアストラの小型人工衛星です。その大きさに差があるのがわかります。




大きな人工衛星は地球からより遠く離れたところ(約22000マイル)をまわります。反対に小さな人工衛星は地球のすぐそば(数100マイルの低空)をまわります。


アストラのロケットのサイズと打ち上げ回数



アストラのロケットは写真一番上の小さいものです。同社は年に300回以上(約1日1回)の打ち上げを考えています。




競合他社は同じく小さい人工衛星の打ち上げを目指しているロケット・ラボ(年間打ち上げ回数50より少)、レラティビティ(年間打ち上げ回数25より少)、スペースXなど(年間打ち上げ回数30より少)です。




打ち上げコストはプレゼン資料の$マーク数の通り、アストラが最も低く、スペースXが最も高いです。つまり、アストラはトースターサイズの小型人工衛星を安く大量に打ち上げるビジネスモデルで他社と棲み分けをしています。


なぜ小さな人工衛星なのか

かつての人工衛星は打ち上げると15年~20年と長い期間使っていました。つまりそのぐらい長期間使用しないと元が取れなかったのです。




しかし現在では半導体技術などが改善されており、15年前の半導体を積んだ人工衛星は陳腐化してしまい、パワフルではないのです。




つまり、かつてはスクールバスの大きさでなければできなかったことが、現在はオーブントースターの大きさがあればできてしまうということです。




同時にこれまでは1年間に数回打ち上げるものだったのが、日々打ち上げるものへと人工衛星の価値観もシフトしてきています。




具体的には低い軌道を回るたくさんの小型人工衛星でグローバルにインターネットを提供しようという新サービスなどです。人工衛星がまわっている場所が地球に近ければ近いほどインターネットの速度がはやくなる(遅延の解消)というメリットがあります。




また人工衛星で宇宙から地形の写真を撮影することやジオロケーションサービスなどの場合、地球の近くを回っているほど鮮明な写真や映像を撮影することができます。




たとえば防衛関連でも、写真が鮮明でないと敵の動向がわかりにくいことがありるので、小型人工衛星はそのような場面でもメリットがあります。



宇宙セクターの市場規模



宇宙セクターの市場規模は2040年までに1兆ドル、ロケット打ち上げサービスのみでは2030年までに2160億ドルと言われています。しかし、現在ではロケット打ち上げサービス企業が乱立(100社ぐらい)しはじめていて、相当激しい競争になりそうだと言われています。




そしてその企業のほとんどが潰れるのではないかと僕(じっちゃま)は考えています。ロケット打ち上げサービスは早く開発して、多く契約した企業が生き残る可能性が高いです(先行者優位)。




そうするとロケット打ち上げの作業の標準化による効率性の追求が重要になってきます。



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アストラの生産方式

フォード型生産方式



アストラは生産の効率化のために、かつての「フォード生産方式」で作っていこうとしています。「フォード生産方式」とは自動車が黎明期に突入したときに、フォードが「T型モデル」の自動車を安いコストで大量生産し、価格を下げた方式です。




そのような方式に従って、アストラは低コストで大量の人工衛星を製造しようとしています。またアストラ社がある場所はすぐ近くに港湾施設や飛行場があり、製造したロケットを近くから出荷することができます。




つまりアストラのビジネスモデルはしっかり練られていて、非常にオペレーティングコストも低いです。下の写真の通り、資金需要(total funding requirement)も4.5億ドルです。




そして、今回のSPAC等では4.89億ドル調達します。アストラのプレゼンでは、2025年に売上高15億ドルを達成するための資金はすでに調達済みだという説明がされていました。




ビジネスのタイムライン




時間軸でのビジネスプランは2021年から商業打ち上げが開始されて、2022年からは月ごと(monthly)の打ち上げがはじまり、アストラの売上高が立ちはじめます。




その間に工場の拡大やロケット製造の標準化などを行い、2025年には一日一回以上ロケットを打ち上げられるようになる計画です。打ち上げ時に必要な人員はわずか6人です。アストラはそのようなビジネスモデルになっています。



ウサギ
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以上です。資料はすべてアストラ社の2月2日プレゼンテーション資料から転記しました。


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